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近年「健康経営」が浸透しつつあるが、「健康経営」というのは病気を予防するだけではない。従業員のやりがいや働きがいを追求する事でもあるのだ。日本初CHO(健康管理最高責任者)を設置したロート製薬の事例から、これからの健康経営について考えてみたい。
CHO(健康管理最高責任者)とは
CHOとは「Chief Health Officer(チーフ・ヘルス・オフィサー)」の略称であり、企業が従業員の健康増進に向けて行う取り組みの最高責任者のことを表す。日本では「取締役人事部長」「執行役員人事部長」などの名称で呼ばれるケースもあり、
CHOの役割は企業の3大資源のうちの「ヒト」に関する全責任を担い、企業のビジョンや理念を達成する為に、従業員の人事管理を行い経営戦略計画に携わることである。
日本では2014年頃より大手企業で導入されはじめ、ロート製薬が設置したことをきっかけに設置する企業が増加したとも言われている。
CHOの具体的な役割
CHOの具体的な役割は主に下記の3つだ。
- 経営戦略に参画する
- 人事施策の管理
- 変革のエージェント
CHOは人的資源に関する施策全てに責任を持ち、経営陣の立案する経営戦略について人事のプロとして意見・提案する役割を担う。
その計画が企業や事業が発展するために適切なのかどうか、今の人材で可能なのかどうかもプロとしての意見が求められるのである。
さらに、定めている会社のビジョンに向かって人事的な施策がどのように進んでいるのか進捗の管理を行う必要もある。
配属や異動させた人材が実際に機能しているかどうか、必要な人材を確保するための採用計画は進んでいるかどうかなども把握する必要があるのだ。
そしてCHOは現場の社員にも視線を向けなくてはならない。組織の生産性を向上させるために、ラインマネージャーのパートナーとなって企業革新のイニシアティブを取るのである。
ロート製薬が取り組む「健康経営」
もともとロート製薬では「健康」は企業の精神として重要視されてきた。日本を代表する製薬会社として、利益を投資家に還元するだけではなく従業員や消費者にも還元していかなければならない。
その為に「健康」は大切にするべきものの一つであると考えられていたのだ。
そんなロート製薬で日本初のCHOに就任したジュネジャ・レカ・ラジュ氏は健康経営のプロジェクトチームや健康サポートの部署を立ち上げた。
実際に行われた、さまざまな施作の中でこんなものがあった。
Wellness Challenge、通称「ウェルチャレ」である。
これは「最も健康的な支部・リーダーを決める」取り組みで、営業部門の全従業員に歩数計を配り、2ヵ月をかけて全国各支部のリーダーがどれだけ健康になるかを競ったのだ。チーム全体で、どうすればリーダーを健康にできるかを考え、メンバーも一緒に健康づくりに取り組んだ。参加する全従業員のデータを開示することで、一人ひとりの取り組みが明確にわかるようになり、チーム間の競争意識を高めたのである。
これからの「健康経営」とは
ロート製薬の取り組みは、社員が健康になるだけではない。一人ひとりの取り組みが同僚や家族などにも広がっていくのだ。忙しいから健康に気を使えないという社員が多数いる企業がこの先本当に発展していけるのだろうか。何か一つの、その取り組みのきっかけを作ることが企業側の役割とも言えるだろう。
そして社員がこの会社に入ってよかったと誇りの持てる企業になる為には、社員が健康で働きがい・やりがいを持てることが最重要事項である。
企業は社員の健康の為にどんなきっかけを作ることができるのかが、今後の「健康経営」において必要となってくるだろう。
まずは経営陣が健康と向き合う時間を
私たちは、従業員の健康そして企業経営を守る必要のある経営者がまず自身の健康と向き合う必要があると考えている。結果がすべてのプロフェッショナルさが求められる経営者だからこそ、自身の健康を保ち、常に最高のパフォーマンスを発揮し続けていくための取り組みが必要なのだ。
イマジナでは「自身の健康管理が最近気になる」、「もっともっと仕事のパフォーマンスを上げたい」、「20代の時のようなコンディションをずっと保ちたい」、という悩みを持っている経営者へ月に1回、現役医師かつ経営者でもある佐野氏((株)Medical & Knowledge Company代表)が健康面でのコーチング、目標設定をし、伴走していくサービスを行なっている。
ちょっとした体調の違和感の相談から、病気の予防、人間ドック結果のフォローアップまで健康管理を総合的に依頼できる、言わばパーソナルドクターのような役割だ。
また佐野氏自身も会社を経営しているため、バッググラウンドやライフスタイルを理解した上でコーチングすることが可能となっている。
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