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企業のパンフレットやホームページ、名刺交換などで、SDGsロゴを見かける機会が増えました。持続可能な開発目標であるSDGsは、2015年に国際連合で採択されて以降、日本社会でも徐々に認知が広まっています。
SDGsへの取り組みを内外に示すことは、企業のブランディングにつながります。そのため、SDGsロゴ使用のニーズが高まっていますが、商業用途目的で使う場合は使用許可が必要です。
当記事では、SDGsロゴの使用許可を取る方法について解説します。SDGsロゴの種類やダウンロード方法、SDGsロゴを使用する上でのルールについても説明しますので、SDGsに関する活動を行う企業の経営者の方は、ぜひご一読ください。
SDGsロゴの使用には許可が必要?
SDGsロゴとは、国際連合が作成・配布しているSDGsに関する取り組みについてのロゴ・アイコンのことです。SDGsロゴは、主に企業のパンフレットやホームページ、名刺などに使用されます。
SDGsロゴは、使用用途によっては国際連合への許可申請と、適切なライセンス契約の締結が必要な場合があります。国際連合広報センターのガイドラインによると、SDGSロゴの許可申請が必要な用途は下記の3点です。
- 資金調達目的:SDGsを支援する活動の費用を賄うための資金調達を意図する使用
- 営利目的:営利企業による商業用途目的もしくは販促用商品・製品における使用
- 情報提供目的:非商業的で、資金調達を意図しない使用のことを指し、SDGsを普及させる認知を目的とした使用
出典:国連広報センター「持続可能な開発目標 カラーホイールを含むSDGsロゴと17のアイコンの使用ガイドライン」
SDGsロゴを使うメリットは、社内・社外に自社の取り組みをアピールできる点です。SDGs活動をアピールすることで、企業にとって重要なブランドイメージの向上につなげることができます。
ブランドイメージを形成するブランディングについては、無料のセミナーで学ぶことができます。
使用許可が不要になるケース
SDGsロゴは、情報提供目的で使用する場合に限り、国際連合への申請や許可は不要です。情報提供目的とは、非商業的で資金調達を意図しない使用を意味し、SDGsを普及させる認知が目的であれば国際連合の認可を受けずにロゴを使用できます。
たとえば、次のようなケースは情報提供目的にあたるため、ロゴの使用にあたって国際連合に許可をもらう必要はありません。
- 社内の勉強会でSDGsについて学ぶ際に、作成する資料にロゴを使用する
- 自社の取り組みを社外に伝えるために自社ロゴと並べて表示する
- SDGs浸透を目的とした自社のホームページや、ビラ・ポスターへの掲載で使用する
ロゴ使用許可を取る方法
資金調達目的や営利目的でSDGsロゴを使用する場合は、国連本部からロゴの使用許可を受ける必要があります。国連本部にメールを送って、SDGsロゴの使用許可をもらいます。国連本部と直接やりとりをするため、英語を使用する点に注意してください。
SDGsロゴ使用許可を取る際は、メールの件名と本文に以下の内容を記入します。
【件名】
SDG LOGO/ICON REQUEST
※急ぎの場合は、「URGENT:SDG LOGO/ICON REQUEST」と記載する
【本文】
- ロゴやアイコンの使用方法と用途(簡潔に説明)
- SDGsの目的
- ビジネス構想
- 商品とSDGsの整合性(具体的に説明)
また、メールにはアイコンやロゴの入ったサンプルや試作品の画像を添付します。
SDGsロゴの種類・ダウンロード方法
国際連合が作成・配布しているSDGsロゴには、以下の3種類のデザインがあります。
(1)SDGsロゴ
SDGsロゴとは、SDGsの正式名称である「Sustainable Development Goals」のロゴのことです。SDGsロゴは縦型と横型の2種類で、青文字のカラー版や黒色版、白色版があります。便宜的に3種類のロゴをまとめて「SDGsロゴ」と呼んでいますが、正確にはこのタイプのロゴを指します。
(2)SDGsカラーホイール
SDGsカラーホイールは、SDGsピンバッジなどで使われる円状のロゴです。会社員シャツの襟元、電車内広告やポスター、名刺などによく使用されます。
(3)17のSDGsアイコン
SDGsの17の目標に関わるアイコンです。17のSDGsアイコンには、字の読めない人でも内容が分かるようにという配慮がなされています。17のSDGsアイコンは、カラー版、反転カラー版、白黒版があります。
SDGsロゴ、SDGsカラーホイール、17のSDGsアイコンは、国際連合広報センターのホームページからダウンロードすることができます。
SDGsロゴを使用する際の基本ルール3つ
SDGsロゴは、情報提供が目的であれば基本的に自由に使用することが可能です。ただし、自由に使用できるとはいえ、守らなければならないルールはあります。
ここでは、多数あるルールの中でも基本的なものをご紹介します。SDGsロゴの使用を予定している方は次の3つを押さえ、適切に使用しましょう。
色・書体・形の変更は禁止
SDGsロゴの色には、白黒版、白黒反転版、カラー版の3パターンがあり、カラー版は背景色が白のものとライトグレーのものの2パターンがあります。また、SDGsアイコンはカラー版と反転版、白黒版の3パターンです。
SDGsロゴ・アイコンを使用するにあたっては、デザインの変更が禁止されています。すでに用意されている上記パターンのロゴ・アイコン以外は使用不可で、ロゴ・アイコンの色を変えることも禁止となっています。また、SDGsロゴやアイコンに使用されている文字の書体の変更も不可です。
形に関しても、ロゴやアイコンの縦横比を変える、一部をトリミングする、陰を付けるといった加工は禁止されています。用意されている画像のまま使用しましょう。
自社のロゴと並べる場合は所定の文言が必須
SDGSロゴを自社ロゴと並べる場合、企業ロゴとSDGsロゴをただ横並びに表示することは禁止されています。ただ企業ロゴを左に、SDGsロゴを右に配置するだけでなく、「○○(企業名)は持続可能な開発目標を支援しています。」などの文言を添える必要があります。
また、企業ロゴとSDGsロゴとの間には「黒色・0.5ポイントの線を加える」などの規定がある点に注意が必要です。
17のSDGsアイコンやSDGsカラーホイールを並べる際にも、同じルールが適用されます。
さらに、資金調達目的で使用する場合は、SDGsロゴやSDGsカラーホイールよりも企業ロゴを大きいサイズで表示させるといった規定があります。商業目的や情報目的は、均等の大きさでの表示が可能です。
恣意的なアイコンの使用は禁止
17のSDGsアイコンを使う場合、一部のSDGsアイコンを混合・対比またはグループ分けして、恣意的な類型を作ることは禁止されています。SDGsアイコンのグラフィックを当該アイコンから取り出して使うのも禁止です。
また、当然ながら目標とアイコンが異なる使い方も禁止となっています。
まとめ
今回は、SDGsロゴの種類や許可申請の方法についてご紹介しました。資金調達目的、営利目的でSDGsロゴを使用する場合は、国際連合の許可とライセンス契約が必要となります。
SDGsロゴを使用するにあたっては、デザインの変更や所定の恣意的なアイコンの使用が禁止されています。また、所定の文言が必要となる点に注意しましょう。
SDGsロゴは、SDGsに関する取り組みへのアピールになり、企業のブランドイメージの向上につなげることができます。ブランドイメージを形成するブランディングのセミナーに参加を検討の方は、ぜひブランディングセミナーをご活用ください。