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企業成長のステージとは?4つの段階ごとの課題や打開策も紹介

2022/11/10(最終更新日:2024/05/30)

#インナーブランディング

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企業成長のステージとは?4つの段階ごとの課題や打開策も紹介

企業の成長ステージとは「創業期」「成長期」「安定・拡大期」「衰退・再成長期」の4つの段階を指します。経営者は各段階において、適切な施策を打つことが重要です。

この記事では、企業成長のステージとは何かという基本情報から、ステージごとの状況・課題までを詳しく解説します。ベンチャー企業の成長ステージについても触れるため、事業の成長に向けた取り組みを行いたい方だけでなく、起業を視野に入れている方もぜひ参考にしてください。

企業成長のステージとは?

企業が成長する過程は、4つのステージに分けられます。

  • 創業期
  • 成長期
  • 安定・拡大期
  • 衰退・再成長期

事業を継続し発展させるためには、この4つのステージの特徴を知り、成長ステージ別に適切な施策を行うことが大切です。

自社がどのステージにいるか把握することで、効果的な経営戦略が分かり、次に取るべき行動が明確になります。企業成長のステージを熟知することは、企業の持続的な成長に欠かせません。

ベンチャー企業の成長ステージ

ベンチャー企業の成長ステージは、「シード」「アーリー」「ミドル」「レーター」の4つに分類され、創業してから安定するまでの成長過程を指します。この4つのステージは、ベンチャー企業の資金調達や投資評価をする際に用いられる重要な指標です。

以下ではベンチャー企業の4つのステージについて解説します。

第1:シードステージ
シードステージは起業の準備段階です。事業のアイデアはあるものの、まだ具体的な製品やサービスの形にはなっていません。

この時期に必要な行動は、事業計画を作るために市場調査をしたり、創業メンバーを揃えたりすることです。特に、企業の成長を支える主要メンバーとして、マーケティングや経理など専門性のある人材確保が急務になります。

多額の資金は必要ありませんが、会社設立費や人件費は必要になります。自己資金や政府系金融機関からの融資が主な資金調達先になるでしょう。

第2:アーリーステージ
アーリーステージは創業から発展途上の段階です。一般的に、創業8年以内、売上高2億円以下、従業員規模が数人のベンチャー企業が該当します。

事業を展開するために、設備投資をしたり販売促進をしたりと多くの資金が必要になる時期です。一方で、売り上げはあるものの不安定で、赤字になることも少なくないため、資金調達が難しい時期でもあります。そのため、アーリーステージの企業は、政府系金融機関や一部の投資家から資金を募ることがほとんどです。

第3:ミドルステージ
ミドルステージは事業が拡大し、急成長する時期です。売上高5億円越え、従業員20名以上のベンチャー企業が当てはまります。

事業をさらに広げるために、商品サービスを拡充して会社として組織をより強固にする時期です。商品開発や設備投資、人件費の増加にともない、より多くの資金が必要になります。

ミドルステージの企業は売り上げが十分で利益も出ているので、信用度が徐々に高まってきます。そのため、民間の金融機関やベンチャーキャピタルからも資金が調達しやすくなるでしょう。

第4:レーターステージ
レーターステージは事業が安定し、株式上場やM&Aを考える段階に入ります。売上高30億円越え、従業員数50~100名規模のベンチャー企業が該当します。

レーターステージの企業は、新規事業の立ち上げや、新たな拠点を増やすことを視野に入れ始めます。多くの資金が必要になりますが、企業の信用度が高いため資金調達のハードルは低くなるでしょう。

ベンチャー企業が安定成長するためには、成長段階ごとの事業戦略や資金調達方法を知ることが大切です。

企業成長のステージごとの状況と課題

企業成長のステージは「創業期」「成長期」「安定・拡大期」「衰退・再成長期」の4つに分類されますが、具体的にはどのような状況にある企業が当てはまるのでしょうか。

ここでは、4つのステージの概要を説明し、各ステージの課題とその解決策を解説します。

創業期

創業期には、創業5年以内で従業員が数人の企業が該当します。売り上げはあまりなく、認知度も高くないことが一般的です。

創業期に起こりうる課題とその解決策は次の通りです。

課題1:資金調達が難しい
創業期は売り上げや利益がほぼないため、金融機関から融資を受けることが難しくなります。そのため、創業者の自己資金に頼らざるを得ない状況です。

【解決策】

創業期は設備費や開発費に多くの資金が必要になり、自己資金だけでは賄えないこともあります。金融機関から融資を受けるために、綿密な事業計画を立て、計画の実現度が高いことを証明して信用度を高めましょう。

課題2:社員の統制が取りにくくなる
社員が数人であれば、事業の目標や考え方を統一しやすいため一団となって行動できます。しかし、事業規模拡大のために人員が増えると、方向性にずれが生じて統制が取れなくなることがあります。

【解決策】

経営者の事業ビジョンや経営ポリシーを社員に対し発信しましょう。経営者の考えが社員に浸透することで、事業の目的や方向性が明確になり、次の成長段階に進む原動力になります。

成長期

成長期は、事業が軌道に乗り始めて急成長する時期です。会社の認知度も高まり、売り上げや社員数が一気に増えます。

成長期に起こりうる課題とその解決策は次の通りです。

課題:企業全体の組織作り
事業拡大にともない社員が増えるため、企業の組織作りをしっかり行う必要があります。組織が機能していない状態だと、属人的な業務になりがちです。主要メンバーの退職や引き抜きなどがあると、業務が遂行できない事態になりかねません。

【解決策】

企業の組織体制を強化するためには、業務マニュアルの作成や社員の教育体制を整えることが重要です。特に、多くの社員を束ねる管理職の育成は必要不可欠です。

しかし、売り上げが急拡大する中で、社員教育まで人手が足りない場合も多くあります。社内で研修体制が確立するまでの間は、社員教育を外部委託するのも1つの手段です。

安定・拡大期

経営が安定し、社内の組織体制が確立する時期です。黒字化する企業も増え、全国展開や株式上場を考え始める企業も出てきます。

安定・拡大期に起こりうる課題とその解決策は次の通りです。

課題:業務の効率性や生産性が下がる
社内の組織化が進むことで、部門を超えたコミュニケーションがしにくくなり、業務の効率が悪くなる可能性があります。さらに、仕事のマニュアル化が進むと社員が創意工夫をしなくなり、結果的に生産性も低下します。

【解決策】

業務の効率化を進めるために、組織全体の業務改善に着手しましょう。具体的には、他部門と連携して業務が行えるように管理システムを統一したり、組織に無駄がないか見直したりすることが大切です。

また、社員の意識を変えるためには、給与制度をはじめとする人事システムの改革が有効です。さらに、企業の経営ビジョンや目標を社員一人ひとりに浸透させることで、社員の士気を高め、生産性向上につながります。

衰退・再成長期

業績が悪化し、利益も低下する時期です。既存事業が時代に合っているのか、組織の再編成が必要かどうか考えるフェーズに入ります。

衰退・再成長期に起こりうる課題とその解決策は次の通りです。

課題:新規事業の開発が進まない
次なる収益の柱となるような、新規事業がなかなか開発できないことがあります。原因には、新規事業を行う人材がいない、会社の意思決定スピードが遅いことが考えられます。

【解決策】

新規事業開発を後押しする取り組みを積極的に取り入れましょう。たとえば、新規事業プロジェクトのコンテストを設けたり、さまざまな階層の社員からメンバーを募集したりするのも良策です。

さらに、組織間の連携を良くすると会社としての意思決定が速くなり、新規事業プロジェクトを推し進めるのに効果的です。

まとめ

事業を継続的に発展させるためには、4つの成長ステージに応じた適切な施策が必須です。自社が現時点でどのステージにあるかを把握し、課題や起きうる問題をよく検討し、対策を講じましょう。なお、ベンチャー企業の場合は、創業から安定までの成長過程が「シード」「アーリー」「ミドル」「レーター」の4つの段階に分類されます。事業が軌道に乗るまでの重要な時期にどのような取り組みが必要か把握しておきましょう。

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