ティーチングとコーチングの違いとは?使い分け方法やメリット・デメリットを解説
2023/09/26(最終更新日:2023/10/22)
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ティーチングやコーチングは人材育成の場面で良く耳にする言葉です。しかしながら両者の違いを正確に理解している方は少ないのではないでしょうか。
ティーチングやコーチングにはそれぞれに長所と短所があり、用いるべきケースが異なります。ここでは時に混同されがちなティーチングとコーチングについて、両者の差異に注目して解説します。
それぞれのメリット・デメリット・効果を高めるためのポイントも併せてご紹介します。大きな効果を発揮する人材育成を行いたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
ティーチングとコーチングの違いとは?
ティーチングとは「知識や経験そのものを与える」ことで成長を促す教育手法です。それに対してコーチングは「機会や気づきを与える」ことで自主的な成長を促す手法です。両者の目的にはどのような違いがあるのでしょうか。
ティーチングの目的
ティーチングの主な目的には以下の3つが挙げられます。
- 教育
- 目標達成
- 問題解決
もともとの知識や経験が浅い相手に新しく知識や方法を伝える場合や早期の目標達成・問題解決が必要な場合に行われることが多いのがティーチングの特徴です。
新入社員への企業方針の指導や具体的なメールの作成方法など、あらかじめ決まった内容を伝える場合に有効な手法だと言えるでしょう。
指導者が主体となって知識や経験を伝えるため、短期間での成果が見込めます。
コーチングの目的
ティーチングの目的が新しい知識のインプットなのに対し、コーチングは本人の成長を促すことが目的です。
指導を受ける側のポテンシャルを引き出し、能力を高めるために行います。一過性の成果にこだわらず、長い目で将来を見据えて指導します。
コーチングは単に知識を増やすのではなく、今ある知識や新たに得た知識を自分自身でどう活かしていくかを考え実行することによって、自分自身が成長するものですから、大きな違いがあります。
ティーチングとコーチングの使い分け方法は?
それぞれ全く異なる目的を持つティーチングとコーチングは、アプローチの方法も違うため、どのように使い分けるかが非常に重要です。
ティーチングとコーチングは単独で使うよりも、組み合わせて用いると高い効果が得られるといわれています。では、どのようにくみあわせるのでしょう。
まずは基本となるスキルや経験をティーチングで学びます。次に、ある程度業務に慣れてきたら徐々にコーチングに移行するという流れが一般的です。
これによって、ティーチングで習得した基本スキルを知識として習得するだけでなく、知識を応用する能力が身につきます。もともとの経験やスキルが高い対象者にはティーチングが必要ない場合もあります。
また、ティーチングとコーチングの切り替えは担当ごとではなくタスク単位で行いましょう。これは、同じ相手でもタスクによって習得度合いに差が出るためです。
慣れてきたタスクは、コーチングでより高いレベルを目指します。コーチングに切り替えた後でもティーチングは全く不要になるわけではありません。知識をどのように理解し、どのように進めていこうと考えているかの話をよく聞き、状況に応じてティーチング的な関わり方をくわえると良いでしょう。
指導する相手のスキルやモチベーションの変化などを見逃さないようコミュニケーションを密にし、使い分けのタイミングを計る必要があります。
ティーチングのメリット
ティーチングやコーチングの概要をご説明してきました。ティーチングとコーチングはどちらが欠けても充分な成果を得られない相関関係にあります。
では、実際にティーチングを行う上で考慮すべきポイントにはどのようなものが考えられるでしょうか。ティーチングのメリットを詳しく解説します。
短時間で知識や技術を伝達できる
ティーチングでは学校での講義のように指導者が自分の経験や知識を伝えます。相手にどうすべきかのヒントを与えるのではなく、答えをそのまま与えて指導を行うため、短時間で効率的に成果が出せるのです。
また、伝える知識や技術によって成果をコントロールできるのも特徴の1つです。ティーチングにかける期間と、どの程度までの成長を機体するかによって指導内容を決めましょう。
一度に大人数の教育が可能
ティーチングは1対1の場合もありますが、基本的には複数人へ一斉に指導をします。統一された知識や方法を指導者主体で伝えるため、複数人同時に指導できるのです。
講義形式で指導することも多く、その場合は一度により大勢への指導が可能です。
完成度の高い資料や指導者のスキルによっては、より高い効果を大勢の参加者に期待できます。同じ指導を受けた者同士でフォローし合いながらスキルの向上を図れるのも、複数人への指導ならではの利点です。
チーム内で共通認識を持たせやすい
ティーチングでは指導を受ける側の享受する情報が画一化されています。そのため同じ指導を受けた者同士で容易に共通認識を持つことができます。
企業理念や今後の展望などを共有することは、社内の目標や方向性を共有できるので、業務を円滑に進められるでしょう。
ティーチングは経験が浅い社員への指導に用いられることが多いですが、共通認識を得ることができるというメリットも存在します。ある程度経験のある者同士がチームやプロジェクトの方向性を共有するのにも役立つからです。
新入社員の教育にも効果的
新入社員はまだ知識や経験を何も持っていない状態です。そのためコーチングのように自分で答えを見つけさせる教育は適していません。
ティーチングは指導者の知識や経験から答えを伝えます。そのため、新入社員が基本的な知識や技術を会得するのに効果的です。
新入社員だけでなく業界未経験者への指導にも効果的です。
ティーチングのデメリット
ご紹介したように、ティーチングには短時間で効率的に必要な知識を伝えられるメリットがあります。その一方で、決まった情報を一方的に伝えることによるデメリットも考えられます。
デメリットを把握した上でティーチングを行い、指導の失敗を防いで効果的な人材育成を目指しましょう。
指導者の知識や経験以上のものは伝えられない
前述の通り、指導者の知識・技術・経験を伝えるのがティーチングです。指導を受ける側はそれらを完成された答えとして受け取ります。
そのため、伝えられる内容は指導者の知識や経験に限定されます。指導者の知識や経験の度合いによって、ティーチングの質は大きく左右されるのです。
部下が自立しにくい
ティーチングでは上司が常に最適な答えを用意し伝えます。そのため部下は上司の指導に従えば良く、失敗もしません。
指導する側も部下のミスを心配しなくて済む上に、コーチングのようなコミュニケーションや難しいプロセスを踏む必要もありません。
しかし、ティーチングによる教育だけを長く続けていると自分で考えて解決する機会がなく、部下の自立を妨げてしまうのです。
部下の自主性を育てるためにも、ティーチングを行う場面は的確に選ぶ必要があります。コーチングと併用すると良いでしょう。
一方的な指導で部下のモチベーションが下がることも
自分で考えることなく知識や答えを与えられる環境は、モチベーションの低下を招く場合があります。
特に一度に大勢を指導する際は、1人1人に目を向けるのは難しくなるため注意が必要です。
経験や知識をただ伝えるだけでなく、部下に考える余地を与えるようにしましょう。また、成果が出たときにはきちんと褒め、理解が低い部分は粘り強く指導します。
ただ情報を伝えるだけにならないよう、必要に応じて相手からフィードバックを受けるのも良いでしょう。指導する相手を見ながらティーチングを進めることが大切です。
コーチングのメリット
ここまでティーチングのメリット・デメリットを紹介してきました。ティーチングが適さない場面においてはコーチングの手法を用いる方が効果的な場合もあります。
コーチングのメリットについて詳しく理解し、質の高い人材育成につなげましょう。
部下が自分の頭で考えるようになる
コーチングではティーチングのように直接的な答えを示しません。相手の経験や知識レベルにもよりますが、アドバイスや解決方法に導くような指導も行いません。
指導者は相手がどうしたいかを尊重し、「なぜそうしたいか」「実現のために何ができるのか」といった、考えを引き出すための質問を投げかけます。
部下は指導者の質問を通して自分の考えを深め、行動につなげます。指導を受ける側が主体となるコーチングでは、自分で考えることが核となるのです。
指導者以上の能力が身につく場合もある
指導を受ける側が自主的に考えを深め行動につなげていくコーチング。受け手の思考力や経験によっては指導者以上の成果を上げられます。
相手のポテンシャルをいかに引き出すかが指導者の腕の見せどころといえるでしょう。
上司と部下のコミュニケーションが増える
コーチングは基本的に1対1で行われることが多いです。また、相手の考えを引き出すためには話を聴くことが重要になります。
コーチングの指導者と受け手の間には強い信頼関係が生まれ、自然とコミュニケーションが増えるのです。
ティーチングは指導者と指導される側に先生と生徒のような明確な上下関係があります。しかし、コーチングではコミュニケーションが増えることで上司と部下という上下関係だけでなく、それを超えた絆が育ちます。
指導者はこのコミュニケーションを通してより深く部下のことを知り、指導に活かされるでしょう。
部下のモチベーションアップにつながる
コーチングでの「自分で考えて行動できる環境」は達成感ややりがいを感じやすく、部下のモチベーションも向上します。
指導者は相手の行動や考えを否定せず、一度向上したモチベーションを保てるような働きかけを意識しましょう。
モチベーションの維持には、ミスをした際にどのような働きかけを行うかが重要です。部下にとってミスさえも有意義な経験となるような支援を行います。
コーチングのデメリット
ご紹介したように、コーチングには多くのメリットがあります。常に内省が求められる中で培われる能力は、トラブルに左右されない強力な武器となるでしょう。
メリットの多いコーチングですが、デメリットもあります。コーチングのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
一度に複数人を教育できない
コーチングは基本的に相手の考えを聞き、適切な声がけで考えを引き出します。その上で見守り、フィードバックまで一貫して行うのです。
相手を理解するために日頃からコミュニケーションを密にする必要もあります。
このように1人の相手とじっくり向き合うことで強い信頼関係が築かれることも、コーチングの成功の鍵といえるでしょう。
そのため、複数人を同時にコーチングするのは指導者の負担が大きくなる可能性があります。また、期待する効果が得られないことにもつながるため注意が必要です。
成果が出るまでに時間がかかる
コーチングは特定のスキルの取得が目的ではないため、一般的に指導自体が中長期的に行われます。そのため、緊急性が高い場面には適していません。
成果が出るまでの時間は設定した目標・指導者の力量・受け手の性格などによって変わります。
指導を受ける側が成長を強く望んでいる場合、より短い期間で成果が期待できるでしょう。
経験値が少ない部下の場合は効果が出にくい
コーチングは指導を受ける側にも、ある程度の経験や知識が必要です。指導者の声かけで内省しようにも、自分の中に考える材料がなければ答えは導き出せません。
新入社員のように経験値が少ない部下の場合、自分自身で深く考えるための材料も少ないので思うような効果が出ないこともあります。
そのような場合にはティーチングに切り替えて経験や知識を身につけさせるのも良い方法です。
指導者のコーチングスキルの習得が難しい
コーチングでどれほどの成果が出るかは、指導者のマネジメントスキルに大きく左右されます。
コーチングは相手の性格や経験によって質問や関わり方が変わります。定型的なマニュアルが通用しないため、コーチングスキルの習得は容易ではありません。
また、コーチングでは指導者と受け手は長期的に密接な関係を築くため、受け手は指導者の影響を強く受けます。指導者によって部下の能力にばらつきが出てしまうこともあるので注意しましょう。
指導者は自身の力量不足によって部下のポテンシャルを無駄にしないよう、高いコーチングスキルを身につける必要があります。
ティーチングの効果を高めるためのコツ
必要な内容を的確かつ効率的に伝えることで、スピード感のある教育が可能なのがティーチングです。
指導の効果をより高めるためにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。ティーチングを行う上で意識すべきポイントをご紹介します。
できる限り言語化する
短期的なスパンで効率的に目標達成や問題解決を目指すティーチングでは、指導内容の言語化が重要です。適切に言語化された経験や知識はわかりやすく、理解や定着が早いためです。
そのため、抽象的な表現はできる限り避けるように意識しましょう。また、言語化の際には伝える相手がどれくらいの前提知識を持っているかを充分考慮することが大切です。
特に「5W1H」の「なぜ(Why)」や「どのように(How)」を意識します。ティーチングでは技術や知識を伝えるだけになりがちです。
「なぜ(Why)」や「どのように(How)」を意識して言語化することで、理由や方法を重視したティーチングになります。その結果、相手の理解を得やすくなり、指導がスムーズに進むでしょう。
具体例を交える
言語化が難しい部分や複雑でわかりにくい部分は、具体例を交えて指導するのが効果的です。
もちろん知識や経験を一般化して伝えることも大切ですので、具体例は特に重要な部分や理解が難しい部分について挙げます。
いくつか事例を挙げてディスカッションを行うなど、相手に考えさせる機会としても良いでしょう。
座学のみで進めるよりもモチベーションが上がり知識の定着が期待できる上に、知識を運用する能力も養うことができます。
実際に手本を見せる
先程、ティーチングの基本は「経験や知識を与える」ことだとお伝えしました。経験や知識の与え方・伝え方は言葉での指導だけではありません。
技術や具体的な手順などを伝える場合は、手本を見せることで理解が深まります。その場合、事前に言語で手順や重要なポイントを説明しておくと効果的です。
手本を見せた後は相手にも実際にやってもらい、フィードバックを欠かさないようにしましょう。
コーチングの効果を高めるためのコツ
部下のポテンシャルを引き出し、時に指導者よりも高い能力を育てるコーチング。
使いこなせるようになれば可能性は無限大です。指導において押さえるべきポイントをご紹介します。
正解を教えない
コーチングは相手に考えさせることが何よりも重要です。そのため、正解を教えないのはもちろん、正解につながるアドバイスも控えましょう。
正解はすでに相手の中にあると意識し、それを導く手助けをするイメージで接することが大切です。
相手の考えを聴いた上で、その考えを発展させるような質問を効果的に投げかけるようにしましょう。
相手の話をよく聞く
相手の話に耳を傾けることも重要です。耳だけでなく心も傾けながら話を聞き、相手に共感しましょう。
なるべく否定せず、相手の考えを認めることが重要です。傾聴と共感のプロセスを繰り返すことで信頼関係が築けます。
信頼関係を築いた上で適切な声がけを行い、相手のモチベーションをコントロールしましょう。
質問を投げかけて自発的に考えさせる
的確な質問を最適なタイミングで投げかけることで相手に「気付き」を与え、自発的な考察へと導けます。
コーチングでは特にオープンクエスチョンを意識しましょう。オープンクエスチョンとは「YES」「NO」で答えられない質問のことです。
回答の範囲が限定されていないため、回答者は自身の考えを自由に表現できます。反対に、「YES」「NO」で答えられる質問をクローズドクエスチョンといいます。
商談の場などでは、話の方向性をコントロールできるクローズドクエスチョンをあえて使う場合もあるかもしれません。しかし、コーチングにおいては逆効果になってしまうので注意しましょう。
コーチングでは、相手に次の展開を考えさせることが大切です。
ティーチングとコーチングに必要なスキルは?
ご紹介した通り、ティーチングとコーチングでは目的・メリット・効果を高めるコツなど多くの違いがあります。
一方でどちらも指導者のスキルがその効果を左右するという共通点があります。指導者のスキルが高いほど、ティーチングとコーチングによる人材育成の効果がでやすいのです。
ティーチングとコーチングそれぞれに不可欠なスキルをご紹介します。
ティーチングに必要なスキル
ティーチングに必要なスキルは、主に伝える能力と相手とつながる能力の2つです。
まず、伝える能力についてご紹介します。中心となるのは言語化のスキルです。経験や知識をいかに相手に伝わりやすく言語化できるかによって、学習効率が大きく変わってきます。
そのために相手を理解する共感力や表現力が必要不可欠です。
共感力を高めるには、自分が相手の状況にあることを強くイメージするポジション・チェンジという方法が有効です。
漠然と相手の気持ちを想像するだけでなく、具体的に相手が見聞きしているものや感情までイメージすることで共感力が高まります。
表現力の向上には相手に合わせた表現が重要です。年齢・性別・性格などによって相手がどのような表現を好むかが変わります。相手の好む表現を使うことで学習効率の向上が期待できるのです。
次に、相手とつながる能力について見ていきましょう。その中心となるのは信頼関係をつくるスキル(ラポールスキル)とモチベーションをコントロールするスキルです。
ティーチングのメリットである短期間で効果が発揮される点を活かすため、ティーチング開始後はなるべく早く信頼関係(ラポール)を構築する必要があります。
ラポールスキルには以下のようなものがあります。
- ミラーリング
- ペーシング
- キャリブレーション
- バックトラッキング
特にティーチングで活用しやすい方法をご紹介します。
ペーシングは相手に合わせた話し方をする方法です。話すスピード・音量・トーンなどを相手に合わせることで親近感を生み、ラポールを形成しやすくなります。
また、キャリブレーションとは相手を観察し、言葉以外の部分から気持ちを読み取る方法です。相手のしぐさや表情などから理解度や集中度合いを読み取って指導につなげていきましょう。
ティーチングにおいてはモチベーションの維持も重要です。ティーチングは技術や知識を一方的に伝えるだけになりがちですが、そのような指導は相手のモチベーションを下げてしまいます。
特に大勢を一度に指導する場合や初歩的なスキル指導の際は注意しましょう。
相手の心を動かす代表的なスキルにLABプロファイルというものがあります。LABプロファイルでは相手の行動理由・情報処理の方法・問題へのアプローチ方法などがパターン化されています。
相手の思考パターンに合った言葉を使うことで、モチベーションを高めたり、相手に影響を与えたりできるのです。
ご紹介した方法は比較的少数に向けたティーチングで活用しやすい方法です。
大勢に向けた指導の場合、その場の雰囲気を読み取りコントロールするようなスキルが必要となります。
また、集団の中で中心的な役割を果たしている人を見極め、集中的に働きかけるのも効果的です。その人から周囲へと影響が派生していくことが多いためです。
コーチングに必要なスキル
コーチングに必要なスキルは主に傾聴・質問・評価・承認の4点です。
傾聴においては、相手を否定せず親身になって話を聴きます。相手の仕草や表情などの非言語コミュニケーションにも着目し、より深く相手の真意を聴き取りましょう。
普段から、前述のラポールスキルを意識したコミュニケーションを行うと良いでしょう。信頼関係を築くことがコーチング成功の鍵となります。
質問のスキルはコーチングにおいて最も重要といわれています。情報収集のための質問ではなく、相手の考えを引き出し発展させるための質問です。
基本的にオープンクエスチョンを用いて会話を発展させ、5W1Hに沿って具体化していきます。質問を繰り返す中で課題に気づかせ、具体的な行動へとつなげるのです。
このときに課題解決へのヒントや答えを示すことがないように注意しましょう。有効な質問は部下の能力を大きく引き出します。
また、コーチングでは評価・承認も欠かせません。相手を正しく評価し受け入れることで、信頼関係の構築やモチベーション向上につながります。
承認は以下の5種類に分けられます。
- 結果承認
- プロセス承認
- 行動承認
- 意識承認
- 存在承認
コーチングではまず存在承認で信頼関係を強めます。存在承認とは、その人の能力・スキル・行動などに関わらず、存在そのものを認めるものです。人間関係の根幹となります。
存在承認を行った上で、部下の能力や成熟度合いに応じて他段階の承認を行うと良いでしょう。
例えば「顧客の新規開拓への意欲はあるが行動に移せていない」といった部下に対し、その意欲や考えを「意欲が高くて良い」と認めるのが意識承認です。
仮に失敗という結果があったとしても、そこに至るプロセス・行動・意識のあらゆる面に焦点を当てて評価し、承認します。
ティーチングとコーチングのスキルを独学で身につけるのは難しい
ティーチングやコーチングの基礎となるスキルをご紹介しました。ティーチングやコーチングのスキルは会社での通常業務とは異なる部分が多くなります。
そのため、独学で身につけるには多くの時間と労力が必要です。特に通常業務もこなしている方には非常に大きな負担となってしまいます。
また、ティーチングやコーチングは相手の個性に合わせた臨機応変な対応が不可欠です。書籍やインターネットでは得られない実践的なスキルが必要になります。株式会社イマジナ代表が理事を務めるブランドマーケティング協会の講座では人材育成について、より実践的なスキルや知識が効率的に身につきます。
ティーチングとコーチングのスキルを身につけたいなら
ティーチングやコーチングの成果は企業の業績アップや職場環境の改善に直結します。ティーチングとコーチングのスキルを身につけ、企業の未来に貢献しましょう。
ティーチングやコーチングのスキルは専門性が高く独学で身につけるのは容易ではありません。しかし、一度身につけてしまえば活躍の場は広く、やりがいもあります。
株式会社イマジナ代表が理事を務めるブランドマーケティング協会の講座にはこれまでに2万人を超える方が参加され、高いスキルと知識を身につけておられます。
ティーチングとコーチングの効果的な方法を知りたい方は
ティーチングやコーチングは指導方法によって効果が大きく変わります。
信頼関係を築き、相手に寄り添う指導には様々なスキルが必要ですが、こちらで紹介した方法はそのごく一部です。
また、指導を受ける側のスキルや経験の度合い、求める人材のレベルによって指導方法も変化させる必要があります。
指導者はあらゆる状況を加味して、より効果的な指導を行わなければなりません。株式会社イマジナ代表が理事を務めるブランドマーケティング協会の講座では、国内外の最新事例をもとに実践的な方法を徹底解説いたします。