株式会社イマジナ 代表取締役社長の関野です。
「リーダー」。
言葉の定義としては「指導者」「統率者」「先導者」。
本メルマガでは、現役の会社経営者であり、同時に企業の課題解決に向けた伴走者として今まで2900社を超える企業の内情を見てきた私自身が今、全国のリーダーにお伝えしたいことを語らせていただきたいと思う。
今日は、今の日本で人の上に立ち、導いていく者として「自分の目で現場を見る」ことの大切さをお伝えしよう。
結果を紐解くために、プロセスを見る
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
プロ野球の野村(元)監督の名言である。
たまたまタイミングが重なってうまくいくことはあっても、失敗には必ず原因があり、そのプロセスを可視化する必要があるという教訓だ。
これは会社経営にもまったく同じことが言える。
経営者をはじめとするリーダーに、現状や成果を報告するレポートや数字が上がってきたとき、その「結果」だけを鵜呑みにしてはいけない。
そこから読み取れる情報にバイアスがかかっていないか。報告内容は現実と一致しているか。
そういった判断を的確に行っていくためにも、リーダーは自分が統率する人々が日々、経験している「現場」を見て伴走しなければならないのだ。
数字という結果を紐解くためのプロセスは、現場を見ずして考えられるものではない。
社員や部下が何に悩んでいて、現場で何か決定したり実行したりする上で何が足りないのか。
その危機感をリーダーが共有し、向き合っていかなければいつまでも昔と同じやり方から考えをアップデートできず、現場とリーダーの思い描く方向性がすれ違っていくことになる。
例えば、「新卒が採れない」「若者の離職率が高い」という情報を社内からの声で聞くなり、ニュースで知るなりしたとしよう。それだけでは、現場を知ったことにはならない。
実際に、自社の新卒採用の現場を自分の目で検証してみて初めて、課題を解決へと導くためのプロセスを組み立てることができるのだ。
見なければならない「現場」とは、社内のことだけにとどまらない。
時代や市場ニーズの流れ、それに沿った課題。会社の外側にもきちんと目を向け、自分で現実を確かめなければならない。
他者や情報リソースから仕入れた知識だけでうまいことやれるものなら、誰もが天才的な経営者になってしまう。
「現場を見る」とは、すなわち「足を運ぶ」こと。
そういった部分におけるリーダーのキャパシティが、部下に与える影響は計り知れない。
組織や部下がどこまで可能性を活かし、成長できるかは、上に立つリーダー次第なのだ。