部署や部下の目標設定をするにあたって度々参照される「SMARTの法則」。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
1970年に米国の心理学研究のなかで生まれた神経言語プログラミング(Neuro Linguistic Programming : NLP)が、脳科学も活用して提唱したのが目標設定における「SMARTの法則」です。
- Specific:具体的で
- Measurable:測定可能かつ
- Achievable:達成可能で
- Realistic:現実的な
- Time-bound:期限付きの
良い目標設定をするために守るべき法則として有名なこの法則、実は日本ではまだあまり知られていないのですが、アメリカではこれを発展させた「新・SMARTの法則」が活用されるようになっています。
周囲への影響を鑑みた俯瞰的・包括的な視点や、目標達成の意味や意義を見出す内的動機づけに関わる視点が加わっています。
新・SMARTの法則
- Specific:具体的で、Simple:簡潔な
- Measurable:測定可能かつ、Meaningful to you:自分にとって意義のある
- Achievable:達成可能で、As if now:今起きていることのように表現する /All areas of your life:自らの人生すべての領域に適応するような
- Realistic:現実的な、Responsible:自分の責任の範囲で
- Time-bound:期限付きの、Toward what you want:自らが望むものに向かう表現で
これにより、以下のようなメリットが新たに得られるようになりました。
- 一時的な達成や一過性の成功を回避することができる
- 燃え尽き症候群(バーニングアウト)を防ぐことができる
- 未達成を回避することができ、やる気や自信、成長意欲を継続できる
- バランスをもった目標設定ができ、仕事や人生の底上げができる
- 永続的な成長や結果が生み出せる視点を手に入れることができる
- 周囲への影響を配慮するので、具体的で確実な行動が起こせるようになる
特に「自分にとって意義のある」ものかどうかという視点は、弊社が管理職研修で実施している「全体観を伝える」トレーニングに含まれる「本人のメリットを伝える」という項目とも合致しており、「いいからやれ」「とにかくやれ」式指導・育成が若手社員に一切受け付けられない現代において、管理職の大きな拠り所となる考え方となるでしょう。