エンパワーメントブランディング

企業ブランディングを始めようと思ったきっかけ

最初のきっかけは、会社のホームページを作りたいと思ったことでした。長年、作りたいとは思っていたのですがなかなか方向性が定まらず・・・。

「どうせならいいものを作りたい」という思いを強く持っていましたが、どうすれば人の心に届くようなものになるのか、イメージしきれずにいました。

そんなとき、「ブランディング」という概念が目に飛び込んできたのです。

時代が変化していく中で、会社の旗印となるものをあらためて確認し明確化する必要性を肌で感じていた時期でもあったので、これこそが自社や業界に必要なものだと思い、社内外で一気通貫したブランディングの実施を決意しました。

インナーブランディングを始めて感じた変化

まずもって感じたのは、人の心を動かす難しさです。ちょっと手をつけてみる程度で何か変わるほど甘くはなく、膨大なエネルギーを注ぎ込まないとできない。逆に1回動き始めればそれがうねりとなって会社全体にその波が拡がっていく。そして、人と人が共鳴し合えば場のエネルギーがもっと大きくなっていく、そんな可能性があるのがインナーブランディングだと思います。

ホームページなり行動指針なり、大切にしていきたいことをあらためて明文化することで、社員に伝えていくチャネルができたのかなと思います。今までは無意識の世界にあった部分を言語化・可視化することで、会社として目指すこと、社員のみんなに一緒に目指して欲しいことを伝える段階までは何とか来たかなと感じています。

目指したい会社像

働く人たちの人生にとって意味を強く感じるような会社にしたいです。

会社が目指す理想が中心にあり、その周りに社員がいて、そのまた周りにお客さまや地域社会があって、「受け継がれてきたものを、この街の礎に。」という会社が掲げる想いの実現に向かって一緒に進んでいくようなイメージを持っていて。そのときに一人ひとりが会社や仕事に対してエネルギーを注ぎ込めば、「この会社で勤めて、良い人生だった」といった充実感が湧くんじゃないかと思うんです。

熱量をぶつける対象は会社でも仕事でも地域でも、人によって違っていいと思いますが、何かに真剣に向かっていく過程を通じて結果的に人としても成長できる集団でありたいと思っています。

今後、インナーブランディングで力を入れたいこと

行動指針を一人ひとりが実行する会社にしていきたいです。そうなれば自ずと、道は拓けるのではないかと。

サン＝テグジュペリの『星の王子さま』にある、「かんじんなことは目に見えない」というセリフは真実だと思っています。だから、行動指針という形で目に見える状態にしたものがあっても、その解釈は人それぞれでいいと思うんです。指針を策定するにあたってはある意味、何を明文化するか取捨選択をしましたので、「大切なものは無限であるけれど、実際に社内で共感できるように明示するにはやっぱり絞り込まないといけない」といったせめぎ合いがありましたが…

目に見えないものを大事にしていく会社でありたいし、その中で一人ひとりが人間として成長していくことで「人」で勝負する会社として歩んでいきたいです。