【第9弾】インナーブランディングに必要な「心に響く言葉」の届け方【新書籍発刊記念特別コラム】

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【第9弾】インナーブランディングに必要な「心に響く言葉」の届け方【新書籍発刊記念特別コラム】



●インナーブランディングに必要な「心に響く言葉」の届け方


ブランディングの本質は、外に向けて広告や宣伝を打つことだけにあるのではありません。
全社員がその企業の価値観に共感し、なおかつそれを共有していること、すなわち「インナーブランディング」も、ブランディングを成功に導くために非常に重要なことです。

経営者だけが前のめりで、社員は「自分には関係ない」とそっぽを向いているような状態では、ブランディングは始まりません。



●企業理念を「唱えるだけ」ではインナーブランディングにはならない


リッツ・カールトンのクレドが有名になって以来、理念を大切にする企業は増えてきました。多くの方がご存じのように、クレドというのは、企業理念(ミッション・ビジョン)を達成するために必要な社員の行動規範などを示したものです。

多くの経営者も、当然これを意識しており、「当社は理念経営を行っています。理念教育にも力を入れていて、全社員が、創業者の定めた理念を暗記しています。朝礼でも毎回、理念の唱和をします」といった話はよく聞きます。

そうした企業であれば、社内で価値観が共有されているはずで、ブランディングもやりやすいと思うかもしれません。「経営理念をブランドに置き換えるだけの話だったら、簡単にできる」と考えがちなのですが、実はそう簡単な話でもないのです。

こうした企業のブランディングをわれわれが手掛ける場合は、まず、社長がおっしゃるように、企業理念が本当に社員一人ひとりに浸透しているかを確かめてみる必要があります。そうすると、「社長が思っているほどには、社員は企業理念に共感を持っていない」というケースが意外に多いのです。

その理由は明確です。企業理念となっている言葉や文章は暗記していても、その企業理念に込められた「想い」や、「実際の行動にどうつながるか」という部分までは、社員は理解できていないのです。

要するに、社員にとっては、「企業理念を言葉として覚えること」が目的になってしまっているのです。これでは、どんなにいい言葉であっても、絵に描いた餅であり、もちろんブランドにもなり得ません。



●創業者の想いは、「その言葉」で本当に伝わるか?


とくに、自分の父親や祖父が起業した会社の社長の場合、子どものころから企業理念の言葉には馴染みがあります。そういう方が「企業理念には、創業者の想いが込められている。これを暗唱することでその想いも伝わるのだ」と思う気持ちも、わからなくはありません。

しかし、実際には文字に念や魂がこもっているわけではないので、一社員にとっては「言葉は言葉でしかない」というのが現実なのです。

また、言葉の解釈やニュアンスというのは、時代によって変わってくるものです。同じ日本語でも、100年も前に書かれたものを現代人が読んで、正確に意味をとらえたり、当時の人と同じように感じたりすることができるかといえば、もちろんそんなことはありません。東野圭吾や西加奈子の小説は面白く読める令和の日本人が、明治・大正の文学作品を同じように楽しめるか、想像してみてください。

ここまで読んでいただければ、創業者の想いを、今いる社員に伝えるのに、「当時の言葉のままでいい」とはならないのは理解していただけるはずです。「先代や先々代から引き継いできたのだから」と、20~30代が普段の生活でまったく使わないような言葉を社員に暗記させるのは、少し厳しいことを言えば、単に「社長の自己満足」になっている可能性もあるのです。

「理念による経営」を目指すのであれば、まずは長年、社長室に飾られている企業理念の額には頼らないという意識が大切です。そして、「その企業理念に込められた想いは、どう表現すれば、今いる社員に伝わるか」を考えることから始めましょう。



●ブランディングで成功するには、相手の感性に沿った言葉を選ぶ


言葉の問題は、企業理念に関わることだけではありません。多くの企業は「伝える」ということにもっと自覚的になるべきです。

たとえば、企業の広告やウェブサイトのキャッチコピーで、「邁進」「僭越」「背広」「かまど」「土間」「そろばん」といった、お客さまの世代がもはや普段は使わないような言葉を意識せず使っていることはよくあります。しかし、ほとんどのお客さまは、自分が使ったことのない言葉、耳にしたことのない言葉では、まったく心に刺さらないのです。

もちろん、あえて古風なイメージを出したい場合もあります。一概に古い言葉だからダメだというわけではありません。

ですが、そもそもこうした「自分が普段は使わない言葉」を使った言い回しに何の違和感も抱かないのであれば、厳しいようですが、言葉に対しての感性が鈍っていると言わざるを得ません。この感性の鈍さは、必ずお客さまにも伝わってしまうものなので、「言葉に対して無頓着である」ということは、実は非常に恐ろしいことなのです。

言葉は生き物です。同じ時代を生きていても、世代によって感じ方や受け取り方は微妙に違ってきます。それなのに、言葉や表現に無頓着でいていいはずがありません。

素晴らしい製品を売っている企業であるのに、言葉の使い方ひとつでお客さまに製品のよさが伝わらないのは、非常に残念なことだと思います。実際に、こうした「昔の言葉」で表されていた考え方を、現代のわかりやすい言葉に「翻訳」していくようなブランディングを行うことで、成果を出している企業も多くあります。

「伝えたい」と考えているその想いは、その言葉で本当に伝わるか。一度、自分たちの経営理念や会社案内、宣伝コピーなどを検証してみてください。ブランディングというものは、そうした細かい作業の積み重ねでもあるのです。



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